HDDのデータを救出せよ~序

日記

年末もド年末、12月30日。大晦日の前日だと言うのに部屋の掃除も禄にせず、いつものようにPCをつけてぼんやりと作業をしていたら、なんだか挙動がおかしい。小刻みに固まったり動いたりを繰り返し、非常にストレスフル。

このPC、マウスコンピューターで2012年8月に購入したものでもう6年半近く使用してきたことになるので、いつダメになってもおかしくない頃合いだなあとは思っていた。少しばかりの焦りを感じながら再起動したが状況はよくならない。いよいよやばいか……このまま調子が悪いようなら新しいのを注文して、それが届くまでは騙し騙し使おう。HDDはSATAケーブルでも買って次のPCに入れるか、メモリって移設できるかな。ま、どうせシステムの復元でもすれば直るだろ。などと呑気に考えていた。当時は。

もう一度再起動すると、Windowsの起動画面から一向に進まない。10分、20分と時は経てども見慣れたデスクトップはいつまでも現れない。これはおかしい。電源ボタンを押して無理矢理シャットダウンし、もう一度電源ボタンを押す。BIOSの起動画面が現れる。そして次に現れたのはWindowsの起動画面ではなく、「スタートアップ修復」という見慣れぬ画面だった。有無を言わさず、突然修復作業が始まる。ひたすらに未確定タイプのプログレスバーが左から右への流れるのを眺める。眺める。眺める……が、これも終わらない。しばらく放っておくと、次に見たときには大変に絶望的な言葉が並んでいた。即ち、「スタートアップ修復ではこのコンピューターを自動的に修復できません」と。なんだそれは。勝手に始めておいて修復できないとは何事だ。一体このPCはどうなっているのか。

再びの再起動[1]の後に現れたのはWindowsの起動画面、そして程なくしてデスクトップ画面に切り替わった。なあんだ、ちゃんと修復してくれたんじゃないか!小刻みにフリーズするのは相変わらずだが、まずはシステムの復元をしよう。久しぶりに実行するのでやり方を忘れてしまっていたが、PCは相変わらずストレスフルな挙動なのでスマホで復元方法を調べ、1ヶ月ほど前のポイントをめがけて復元開始。こんな状況だからどうせ時間かかるだろうと踏んで部屋の掃除をようやく始め、しばらく経って画面を見てもまだ終わらない。というか始まってすらいなかった。もはや今できることはない。もう寝てしまおう。起きた頃にはきっとシステムの復元は終わり、PCは正常に動いてくれるだろう。そんなことを願いながらこの日は眠りについた。

翌朝はもう大晦日。一年を締めくくる大切な日。今日には掃除を終わらせて、気持ちよく新年を迎えよう。そんな決意はPCの画面を見た瞬間に脆くも崩れ去ることになる。「システムの復元は正しく完了しませんでした。」という冷酷な文言が白抜き赤バツのエラーアイコンとともに並んでいる。畜生め、情けってものはないのか。てめえらの血は何色だ。そうだ、システムの復元はだいたい「セーフモード」で起動してやることが多かったはずだ。セーフモードで起動するためには、「詳細ブートオプション」という画面を出す必要がある。つまりブートする前にその画面を出さなければならないわけで、そのためにはリブート、いわゆる再起動という挙動をこのPCにしてもらわなければならない。そういうわけで、迷わずにWindowsの再起動ボタンを押した。結論から言えば、この時を最後にWindows7は起動しなくなってしまったのだった。

続く

[1] 筋肉痛が痛いみたいな日本語である。

日記

Posted by kwkmcm